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Giulie dining table

余計な装飾を一切排除する厳格さと、
フォルムから自然と滲み出てくる温かみや優しさが渾然一体となった
美しいデザインのジュリエダイニングテーブル。
イタリア人デザイナー Enzo Mari(エンツォ・マーリ)と
日本の飛騨産業とのプロジェクトにより誕生したプロダクトです。

エンツォ・マーリは1950年代初頭から
視覚心理学及び3次元空間の知覚的構造の構築を研究。
アーティスト、デザインの思想家、
プロダクトデザイナーとして幅広い活動を精力的に行い、
これまでに製作した作品数は1,600点を超え、
そのうち29点はニューヨーク近代美術館の永久所蔵品に選定される
世界的なデザイナーです。
2003年に主催したマーリ氏の講演会で、
氏の思想に共感した飛驒産業の岡田社長(現会長)が
「私たちが気づいていない日本の美を表現してほしい」と、
世界初となる圧縮スギによる家具デザインを依頼したことにより始まった
特殊圧縮による杉材を用いた家具造りを行う〈HIDA〉プロジェクト。
そのプロジェクトの中で唯一杉材を使わず、
重厚なホワイトオークの無垢材によって構成されているジュリエダイニングテーブル。

ジュリエダイニングテーブルの脚は、ホワイトオークをふんだんに使用し、
丸みのある棒状のパーツで構成されています。
他に類を見ない斬新なフォルムは植物のような有機的なデザインとなっています。
その脚に対して無機質なガラスの天板とのコンビネーションが、
抜け感を生み、デザインの美しさを最大限に活かし、
圧迫感のない空間を楽しむことができる特徴的なダイニングテーブルに仕上がっています。

圧縮スギを用いたプロジェクトの中でも、
このテーブルはエンツォ・マーリが提案した自由なデザインを実現させるため、
より強度のあるオーク材で造られました。
パーツに丸みを持たせるということは、それぞれの接点が面から点になるということ。
それは重量のあるガラス天板を乗せるテーブルにとってはとても難易度の高いデザインです。
さらにハの字に広がった脚デザインも上からの荷重を支えるのには不向きです。
この高難度のデザインを実現しているのは
飛騨高山の中で最も長い歴史を持つ飛騨産業の技術力があってこそ。
日本の高い技術とイタリア・デザインの巨匠によるコラボレーションが
新たな至高のプロダクトとして誕生しています。


ガラスの天板は美しい脚のデザインを活かすだけではなく、
合わせる椅子も美しく際立たせ、
大きいサイズのテーブルでも空間を広く感じさせてくれます。
空間の質を一気に引き締め、
柔らかな空気感を纏いながら他にはない
コンテンポラリーな質感をもたらしてくれる存在です。
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