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exhibition | morita haruna
morita haruna
solo Exhibition | 2024 01.10-02.09
「自然との調律」
自然物と人工物の中間のような感覚を持ち、
言語化できない”何か”の感覚が具現化されているような
陶芸作家の森田 春菜さんによる立体作品。
化学反応や自然現象によって変容した物質の表情やその佇まいに着目し、
五感を通じて受け入れる事象やその意識を感覚的に表現し、
心惹かれる質感と形が違和感なく一致する存在であることを目指して制作されています。
創作においてキーワードとなるのは、「Qualia/クオリア」。
脳科学分野で「感覚の質感」という意味で用いられる用語で、
脳内で意味付けされる前の純粋な「感じ」「質」そのものを指します。
今まで感じた事象が意識のフィルターを通り、
陶という素材との関わりので表現されていく。
意味や感情といった意識を込めず、その感覚を写すように
森田さんの作品はつくられていきます。
「自然の調律」は、森田さんと対話をする中で
頭の中で浮かんだ言葉です。
森田さんは、どこかとても自然体で
自身が何かを意識的にコントロールするのではなく、
目の前の現象や変化を受け入れて、合わせる。
ある種の強さと、柔らかさのような感覚を感じる方。
陶という素材と向き合い、前の前のものと対話を繰り返しながら、
コントロールが仕切れないことすらも楽しむかのように合わせ、
そっと手を添えて整えるようにカタチづくられていく様子は、
まるで自らの感覚と、自然の変化や素材を調律するように感じました。
そういった、人と自然の調律が
まるで初めからそこに存在していたかのようなカタチとして
空間に感覚的な質感を与えてくれるようです。
森田 春菜
1981生まれ 東京都在住
2000 – 2004 多摩美術大学 美術学部 工芸学科 陶プログラム
2006 – 制作・展示活動開始
2012 – 住居兼工房にて制作作開始
2020 – 多摩美術大学 美術学部 工芸学科 陶プログラム 非常勤講師
2022年 滋賀県陶芸の森にて滞在制作
Ousia / interior work studio
京都市中京区壬生高樋町59−12
075-600-0355
11:00 – 19:00 (水曜定休)